去年会社に行けなくなった頃から、ちょうど一年くらい経った!拍手!よく生き延びています。
3月に復職して、しばらくは手が震えたり声が出なかったり頭が真っ白になったり、動悸が止まらなくなって(ヤバい!)みたいな危機が人知れず多発していたが、この世にはそういうときに飲む便利な薬が存在する。それを飲むとフッと楽になる。それはそれで怖いが、ありがたいので常に持ち歩いている。
他にも、タバコを吸いに外に出る、飴を舐める、口紅を塗り直すなど、マインドフルネス的な発想も取り入れながら、幾多のピンチを乗り越え夏を迎えた。しかしあまりの暑さに、やがて鬱だったことすら忘れてしまった。
さて11月に入り、まだ半袖でもいけそうだけど夜の風は肌寒く、夕暮れの光は冬だなと感じる。そんなふとした瞬間に、急に腕からまるごと引っ張られそうになる。何に?さあ。
夜ひとりで駅に向かって歩いているときや、夜眠る前の布団の中で。怖い。引力を感じながら、何かが通り過ぎるのをじっとりと待つ。頭の中が持っていかれないように、ぎゅっと踏ん張る。
そういう時に音楽を聴いたり、撮った写真を眺めたりするのも効く。
鬱の再発率はとても高いらしい。復職前に、リハビリの施設に通ったが、「ここに通うと、通常50%の再発率が5%まで低下する」と言われて、信じている。
きっとその5%が、季節の変わり目のちょっとしたすきまから、ぬるりと現れて、私を手招きするように、待ち構えているのだ。